胃の手術後からの呑気症

先日、消化器外科の先生から、胃の手術の数か月後から呑気症の症状(げっぷが止まらない、お腹が張るなどの症状)が出ている患者さんをご紹介いただきました。

呑気症は、げっぷが止まらなかったり、お腹が張っておならが出やすかったりして、日常生活に支障が出る病気です。原因不明でいろいろな診療科を受診しても改善しないことがあります。その中で、食いしばりにより唾液と空気を一緒に飲み込んでしまうこと(空気嚥下)により起こる場合には、噛みしめ呑気症候群と言い、歯科で対応することになります。

今まで当院に来ていただいている呑気症(噛みしめ呑気症候群)の患者さんにはいない原因でしたので、マウスピースが効果があるかわからないことをお話しさせていただきました。その方のお口の中の状態や症状を診査して、噛みしめによる空気嚥下の可能性はあると判断し、呑気症用のマウスピースでの治療を行いました。

結果としては、現在まで完治ではありませんが、げっぷは少なくなり、症状が軽くなったとのことです。

呑気症は原因不明のことが多くメカニズムも完全には解明されていませんが、胃などの消化器の手術の影響という場合もあり、そのような方でもマウスピースでの治療が効果がある可能性があるということが分かりました。